特許技術

リバーセルが独占的通常実施権を有している特許技術

1)TCR-iPS 細胞法

i)名称:抗原特異的T細胞受容体遺伝子を有する多能性幹細胞の製造方法

ii)登録:PCT/JP2015/070623 WO 2016010154 A1

iii)出願人: 河本宏

iv)発明者:河本宏、増田喬子、前田卓也、桂義元

v)発明の解説

iPS 細胞にTCR 遺伝子を導入して作製した細胞を材料にしてT 細胞を作製するという発明です。汎用性他家T 細胞療法の基本特許になります。欧州、豪州、日本で成立しています。中国、米国は審査中です。世界の各地域で成立したということは同様の先行論文や先行特許が無い事を示しており、リバーセル の戦略の独自性を示すものです。

 

vi)経緯・状況

・2014 年7 月出願

・2018 年日本、米国、欧州、豪州、中国に移行

・2019 年12 月欧州で成立

・2021 年7 月豪州で成立

・2021 年9 月日本で成立

・米国、中国は審査中

vii)追記

・リバーセル自体あるいはすでにリバーセルとライセンス契約をしている他社と競合しない標的抗原であれば、リバーセルからライセンスを出すことが可能です。

・最近この方法の有効性と安全性を示す論文を発表しました(Molecular Therapy – Methods & Clinical Development, 19:250, 2020)。この論文ではTCR-iPS 細胞法によって作られたキラーT 細胞はT-iPS 細胞法によって作られたキラーT 細胞と同等であることを示しました。

2)DP 単離法(高品質CTL 誘導法)

i)名称:抗原特異的CD8陽性T細胞を誘導する方法

ii)登録:PCT/JP2017/015358 WO2017179720 A1

iii)出願人: 京大

iv)発明者:河本宏、増田喬子、前田卓也

v)発明の解説

iPS 細胞から高品質なキラーT 細胞を分化誘導する技術。iPS 細胞からT 細胞を分化誘導するとある時点でCD4陽性CD8 陽性(ダブルポジティブ:DP)という未成熟T 細胞が生成します。従来法ではそのままTCR 遺伝子に刺激を入れていましたが、これではCD8aa型というTCR 刺激が伝わりにくい細胞しかできませんでした。本発明ではDP 細胞を他の細胞から単離してから刺激を加え方法を考案しました。こうすることによりCD8ab型の高品質なキラーT 細胞を作製することが可能になりました。2020 年7 月に欧州で、2021 年9 月に日本で成立しました。米国でも2021 年11 月に拒絶理由が解消され、成立することが確実になりました。

vi)経緯・状況

・2016 年4 月出願

・2018 年日本、米国、欧州、豪州に移行

・2020 年7 月欧州で成立

・2021 年9 月日本で成立

・2021 年11 月米国で成立が確実になった

・豪州は審査中

vii)追記

・リバーセル自体あるいはすでにリバーセルとライセンス契約をしている他社と競合しない標的抗原であれば、リバーセルからライセンスを出すことが可能です。

・DP 単離法は、CAR をiPS 細胞に導入してそのiPS 細胞からT 細胞を誘導する場合にも使えます。

・この方法の有効性と安全性を示す論文は2016 年に発表しています(Cancer Research, 76:6839, 2016)。


3)TCR カセット法

i)名称:外来抗原レセプター遺伝子導入細胞の製造方法

ii)登録:PCT/JP2019/029537 WO2020022512

iii)出願人: 京大・滋賀医大

iv)発明者:河本宏、増田喬子、永野誠司、縣保年、寺田晃士

v)発明の解説

TCR-iPS 細胞法を発展させた方法です。TCR-iPS 細胞法ではレンチウイルスを用いてゲノム中にランダムにTCR 遺伝子を挿入しているので、1)ゲノムの損傷のリスクがある、2)発現レベルが安定しない、という欠点がありました。本発明は、TCR 遺伝子を本来のTCR 遺伝子座に挿入し内因性のエンハンサーによる遺伝子発現制御を受けられるようにするものです。さらにカセットデッキ構造をまず挿入することにより、のぞむTCR 遺伝子をカセットテープのように挿入するという方法も取り入れました。

vi)経緯・状況

・2018 年7 月出願、2019 年7 月PCT 出願

・2020 年日本、米国、欧州、豪州、中国に移行

vii)追記

・リバーセルと競合しない標的抗原であれば、ライセンスを出すことが可能です。